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町民の「したい」を応援する掲示板~なんもだよ!があふれるまちへ

大体のことって、人と人を繋げたら実現できる!と感じた役場職員が、コミュニケーションをとるための掲示板を試験的に設置しました。

こんにちは、下川町の清水です。冬季オリンピックに大盛り上がりだった2月は応援に明け暮れました。下川のジャンパーの皆さん、テストジャンパーさんも、お疲れ様でした!かっこよかった!

さて、そんな大盛り上がりの中で、下川でも個人的に盛り上がりをみせるだろう(願望)新しい挑戦をご紹介します。

※この記事は下川町の広報4月号「ありたい姿探検記」の記事の充実版です

素敵な人ばかり!下川町

そもそも背景として、しもかわって素敵な方ばかりなんです!手前味噌になってしまうかもしれませんが、私は、この面白い人しかいない町に惚れ込み、移住することにしました。

まさに、「みんな違ってみんないい」を体現している町だと。で、3,000人ほどの小さな町なので、他の大きな自治体に比べるとそれはもちろん、人と人との距離が近いです。

しかし、だからと言って町内で起こっていることをなんでも知っているというわけではありません。知らない一面がたくさんあることが下川町民の魅力。

そんな魅力的なまちだからこそ、新しく仲間入りする方もたくさんいます。ワクワクするお話やお誘いが絶えない下川町は、まさに「人が宝」です。

方言「なんもだよ」への愛

そんな素敵な下川町民に魅せられた清水ですが、もう1つ、下川町民の人となりをあらわす方言にも魅せられました。それが、

なんもだよ
「問題ない」という意味の「大丈夫」「いいよ」「ちっとも」という意味で使われる北海道弁です。

HOKKAIDO LIKERS

アメリカ育ちの清水は日本に来て、"no problem"という言葉が日本語にないことに違和感を持ちながら、「ありがとう」のお返事に困って生きてきた過去があります。

そこで、しもかわに足を踏み入れた時、「なんも」だらけの会話に驚きました。「なんも」をたくさん使うというのは、それだけ「ありがとう」も多いということ。

しもかわは挑戦を応援してくれる町とご紹介しましたが、本当に人を助ける・手伝うことを当たり前のようにするのが下川町民の魅力です。

田舎の助け合いの精神もあるかもしれませんが、「なんもだよ」はそれだけの衝撃を私に与えた方言でした。

-ありがとう

なんもだよ-

があふれるまちになりますように!という想いを込めて始めたのが、

なんもだよ掲示板

です。この掲示板は、町民の皆さんの「したい」を応援することを目的としています。まちの公共施設に設置していて、人と人とを繋げるマッチングツールです。

この掲示板では、皆さんの「したい」を4つに分類分けして集めています。

  • 4つの「したい」

    • 教えてください

    • 一緒にやりたい

    • 譲りたいです

    • ほしいです

それを、2030年における下川町のありたい姿のどのゴールにつながるかを考え、掲示してもらうという仕組みになっています。

なんもだよ掲示板の活用例

掲示が終わったら、あとはマッチングです。ポストイットで4つの「したい」へのお返事を貼ってもらったり、連絡し、マッチングは成功するというわけです。

コロナ禍だからこそ、コミュニケーションを

私たちが今まで当たり前のように過ごしてきた日常はコロナ禍では制限ばかり。でも一番辛い我慢は、「人と会う」ということではないでしょうか?

コロナ禍では、満足に人と会えなくなりました。会議(井戸端会議も!)、出張、飲み会もすべてキャンセル。

私たちが当たり前のようにしてきた「コミュニケーション」も取れなくなっていることに気が付きました。

町民同士

井戸端会議がそこらじゅうで行われるのがしもかわの日常風景。会う機会が減っている一方で、「したい」ことは変わらず盛沢山で、挑戦を応援したい想いも有り余る下川町民。

普段は楽しくおしゃべりをしている相手でも、掲示板があることで、

・あの人こんなことがしたかったんだ。応援しよう!
・私もやりたいから、一緒に実現していこう!

などと一緒にまちづくりや、日常をより楽しくしていくことが可能になります。

他にも、欲しいもの、いらないものが循環する現場を何度もみてきたし、その恩恵を何度も受けてきたため、

これを偶然の贈り物ではなく、仕組み化して、誰でも地域の優しさを感じられるようにしたい!

という想いで、町民同士のコミュニケーション、繋がりを見える化、活発化を目指しています。

なんもだよ掲示板始まりの日、ぐるぐるマーケットにて

町民と役場

役場のお仕事は、町民が住みたいと思うようなまちづくりをすることです。しかし、町民と行う会議も減り、イベントもなくなる中で、町民の皆さんの声を聞く機会が激減。

町民が何を求めているか、情報収集の場が減っているため、なんもだよ掲示板は町民と役場の間の「コミュニケーションツール」を担うと期待し、設置しています。

本格運用への課題

一方で、課題もあります。実はこれ、試験的運用期間中です。本格運用まで、こんな道のりがあります。

持続可能な運用

現在、清水が担当している本掲示板ですが、誰が運用するかも大事になります。というのも、普段の業務の片手間でやっているため、なかなか思うように熱量が向けられません。

また、この小さなまちにも、プライバシーの問題はつきものです。町民の皆さんに気持ちよくご利用いただくためには、個人情報を守れる仕組みもまた、大切ですが、まだまだ改良の余地がありそうです。

現状はgoogle formで個人情報の管理を行っていますが、持続可能に運用するためのなにかいいアイディアはあるでしょうか?

参加型かつ、みんなに届ける

デジタル化が進む中、なんもだよ掲示板にした理由の1つは、誰ひとり取り残されないためです。

ケータイを持っていない子どもや、ネットに不慣れな高齢者、そして手書きのスキル(イラストも!)を披露するなど、みんなに届けるためにこの仕組みにしました。

掲示板は1人ではできません。みんなの想いありきのものです。そのため、どこに置けばより多くの町民が利用できるか?など、町民の皆さんと一緒に育てていく「なんもだよ掲示板」を目指し、頭を悩ませています。

というわけで、

皆さんのお力をお貸しください!



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