ポイ捨てをなくし、ゴミへ意識を!Z世代の挑戦~森の寺子屋2020メンバーインタビュー |三浦かんなさん~
2020年、約半年間、進めてきた月1勉強会「森の寺子屋」。
毎期の最終回では、全6回を終えたら、町内の方や町外の協力者をお招きして、寺子屋メンバーがどんなことに挑戦し、どういう協力を必要としているのかを発表する場を設けてきました。
しかし、コロナ禍で人が集まる催しを実施するのはむずかしいのが現状。そこで、寺子屋3期目のメンバーが、半年どんなことにチャレンジし、今後どんな動きを進める予定なのかを、一人ずつ取材して、ご紹介します。
この記事では、森の寺子屋として初めて、小学生がプレイヤーとして参加をしてくれた、三浦かんなさん(小学6年生)をご紹介します。
参加してくれたのは、三浦かんなさん、小学6年生。彼女がどのような取り組みを行ったのか、これから考えていることなど下川町の人たちからどんな応援を受けたのかぜひ知っていただければと思います!
~なぜ森の寺子屋へ?~
以前から、ゴミ問題や環境にかかわる内容の新聞の記事や本などを読んでいました。ステイホーム中に町内のゴミ拾いをして、思っていた以上にゴミが多かったことが分かったのと、道路に落ちているゴミをキツネがあさろうとして、車にひかれているのを見て問題だと思いました。
なんとかしたいと思ったとき「森の寺子屋」のことを知り、年齢は関係なくメンバーになれたので、参加しました。
~森の寺子屋での挑戦~
「最初はポイ捨て禁止の条例を作ったほうが良い」とか、「ポイ捨てしたら罰金」とかのアイディアを持って行ったけど、いろんな人と話をしていく中で規模が大きすぎて実現するのが難しいことが分かりました。
まずは身近なことをやってみようと思い、自分が考えていることを大人に伝えるにはどうしたら良いかと考えて、得意な絵や作文なら見たり読んでもらえるのではと考えました。ポスターは普通のものではだめだと思ったから、いろんなやり方でポスターを作りました。
ポスターは2つ作りました。一つ目のポスターは、ネガティブな内容ではなく、ポジティブなものにしています。キャッチフレーズを
「きれいで おいしい しもかわ ありがとう」
にして、下川の特産物や、有名なものを周りに描いて、こんなにきれいな下川だからゴミを捨てないでほしいという思いで作りました。
この、ポスターは町内の肉のキクチ、ケータのケータリング、はるころカフェ、加藤豆腐店に張ってもらっています。
2つ目が外国の方向けに、キツネの餌やりをしたらダメという英語版のポスターを作りました。このポスターの原画は切り絵でできていて、文字の部分だけ変えられるようになっています。今は英語版だけですが、今後は中国語・韓国語・フランス語などでも作れたらいいなと思っています。
名寄新聞に外国の方向けのポスターを張ってくれるところを募集しますという内容を書いてもらったことがあったのですが、そのあとにこの活動を応援する手紙をいただき、うれしかったです。
今後は外国の方向けのポスターを貼るところを見つけなければいけないので、掲示してよいところがあれば教えてほしいです。
ポスター作りと一緒に作文も書きました。
動物愛護の作文コンテストに応募しました。下川から西興部に習い事で通っているのですが、その道中に出てくるキツネのことを書いて、公益社団法人日本動物福祉協会の動物愛護協会一等賞をいただきました。
▼動物愛護協会一等賞(公益社団法人日本動物福祉協会)
ゴミの問題から動物、マイクロプラスティック、資源などのことも考え、他のコンテストにも作文を書いて応募をしました。
▼旭山動物園の動物読書感想文コンクール 入賞
https://www.city.asahikawa.hokkaido.jp/asahiyamazoo/event/d072830_d/fil/R2dokusyoresult.pdf
▼JAMSTEC海洋の夢コンテスト アイディア部門 佳作(マイクロプラスティックの再利用アイディアを絵に表現)
https://www.jamstec.go.jp/j/kaiyounoyume/pdf/list23-01.pdf
他にもアルミと未来絵画コンクール、石油の作文コンクールでも、ゴミとは関係ないけど資源について考えて入賞することができました。
下川町内にポイ捨てされているゴミはどんなゴミが多いか、どういったところにゴミがポイ捨てされているかということも調査しました。
捨てられているゴミの中身は、ペットボトルとたばこの吸い殻が多かったです。
町内では、河川敷やふるさと通りの紋別方面のつきあたりにゴミが多かったです。ひと気がなくて草がうっそうとしているところに、多くのゴミがたまっていました。
~ゴミ問題先進地への関心~
いま気になっているところは、ゴミの分別やリサイクルに力を入れている町のポイ捨てゴミはどうなっているのかです。鹿児島県大崎町はリサイクル率80%を達成、11年連続でリサイクル率日本一を達成している町で、ジャパンSDGsアワードSDGs副本部長(内閣官房長官)賞を受賞している町です。
この町は、27品目にゴミを分別していますが、観光客など町外から来た人が27品目に分別できているのか、ポイ捨てされているゴミはあるのか、ポイ捨てゴミがあるとするならばどんなごみがポイ捨てされているのかなどを、知りたいです。
~その後の取り組み~
4月4日(日)には下川町内で飼育されている道産子のハナちゃんと一緒に町内のごみ拾いを行うなど取り組みを継続しています。
(文:和田健太郎)