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自分のスキを地域の貢献に!下川商業高校で行われている課題研究


皆さんは人生で挫折を味わった事はありますか?また、そのときどうやって立ち直りましたか?

どうも、今年の夏、下川町の教育委員会で広報のインターンとしてお手伝いをさせていただいている、大阪大学三回生の福田雄也と申します。この夏、教育委員会の一員として様々な活動のお手伝いをさせていただきましたが、僕は今回この記事では、下川商業高校の3年生で行われている課題研究ついて紹介したいと思います。また、全く別の大阪の私立高校で学んだ僕の外から見た意見もお伝えします。

課題研究とは?

そもそも課題研究とは3年間商業高校で学んで来たことの集大成として、まちの課題をビジネスで解決するプロジェクト型の学習です。課題研究は商業高校の科目として位置づけられています。

自分のスキを見つける


8/31、僕は課題研究の導入の授業に、実際にお邪魔させていただきました。

今年の課題研究では、「自分のスキを手段として地域の課題を解決しようという」がテーマです。例年はグループで行っていましたが、今年は個人で実施することになりました。まずその導入として、自分のスキと地域への貢献の関連性を見付けるために、“Will”すなわち生徒の好きなこと挑戦してみたいこと、“Can”すなわち自分のできること、“Need”すなわち地域や社会から自分が求められていることの3つを考えそれを下のような表にまとめてその共通点を見つけ出す作業を行いました。


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“Will”は生徒達個人で自分のスキなことやりたいことを考えます。スキというものは何でも自由です。それはアニメだとか、アイドルでもいい、そこからなぜそれがスキなのかを考え、スキを深掘りしていきます。そこから自分のやりたいことを考えました。

“Can”は自分の得意なことを見つけるため生徒達にグループになってもらい、ひたすらある人のいいことを言っていくという作業をやりました。上がった意見としては、「コミュ力が高い、運動神経がいい、明るい、優しい、オシャレ」など自分では分からなかった事や高校生らしいなと思える意見も沢山でました。生徒達は楽しそうで、また少し照れくさそうにも、やっていました。意外な自分を見付けられた人は多かったのではないでしょうか。

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最後に“Need”を考えてもらいました。北海道新聞の記事の中から自分の興味があるニュースをピックアップして、自分がどんな社会の出来事に関心が向いているのかを明らかにしました。

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このように自分がしたいこと、できること、地域が必要としていることの観点を考えた上で、自分のスキから地域のためにできることを考えてもらいました。

地域の人との交流から自分のスキの活かし方を見付ける

9/14、生徒が自分のスキをいかに地域貢献に役立てられるか、より深く考えられるようにするために行われた、地域の人と交流する授業にも僕は出席させていただきました。

この授業では、新型コロナウイルスの感染症対策をバッチリとした上で、さまざまな仕事を行っている地域の10人のゲストに来ていただきました。

最初に生徒は2人か3人のグループに別れて、以前の授業で生徒が書いた、3つの円が描かれたビジョン作りシートを元に生徒が1人1分間で“Will”すなわち生徒の好きなこと挑戦してみたいこと、“Can”すなわち自分のできること、”Need“すなわち地域や社会から自分が求められていることの3つとその共通点をゲストに発表しました。ゲストは発表を聞いた上で、生徒に質問したり会話をしたりします。時には、ゲストの自分の人生経験や仕事での経験を話す場面もあり、ゲストと生徒の距離がぐっと近くなりました。生徒は、自分の好きなことや課題研究で取り組みたいことのイメージを明確にすることができました。

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これが終わった後、生徒の中には「話を聞いて具体的な見方ができるようになり、少し、自分の考えが変わった」と言う子もいました。

そしてその後、体育館に10人のゲストが全員集まり、生徒全員の前で具体的に自分はどのような地域と結びついた仕事をしているのかという話を行いました。

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そして最後に簡単な質疑応答があり、授業は終了しました。

この授業を終えた生徒の意見としては、「自分が思っていたよりも下川町でいろいろなことを挑戦している方がいることを知ることができました。」「情熱がとても大切だとわかった」「自分がやりたいこと好きなことをするためにも人と人とのつながりが大事だと思いました!」「自分の好きなことにつなげたことを、伝えられてよかった。自分のしたいことが実現できたらいいなと思っています。」などがありました。

生徒にとっては先生以外の実際に様々な仕事を行っている大人の話を聞く機会なんて滅多にないので、自分のスキの活かし方を見付けるにあたってとても良い経験になったのではないでしょうか。

この先の予定としては、生徒達は課題研究で行った授業を元に個人で自分のスキでいかに地域に貢献できるかを考え、発表します。最後は地域の方も招いた発表会を開く予定です。    

一人でも多くの生徒が自分のスキを地域の貢献に活かせるようなモノを見付けて欲しいなと思いました。

僕から見た下川商業高校の課題研究

最後に大阪の私立の高校の教育で育った僕の立場からこの課題研究について述べます。僕の高校は進学校だったので、教師にとにかく人生は学歴で決まるからスキなことがないならいい大学に行け!いい大学に行けばいい就職先にいけて、いい人生がおくれるとひたすら教わり、自分のスキなんか何も考えず、とにかくいい大学に行くことばかり考えていました。

しかし、今回のこの授業を実際に見てみて、とにかくスキな事を見付けて、そこから進路を考える事が一番大事ではないかと思いました。

高校3年生とは多くの人にとって自分の人生や将来を考える、大切な1年だと思います。でも、僕もそうでしたが、学校の先生にこうした方がいいと言われたからここに就職や進学をした経験をした人が多いのではないか?

僕は断言できます。人の言うことを聞くだけで自分の意思を殺して、見栄だとかプライドとかだけの為に自分の進路を決めてしまったら確実に後悔します。よって、この課題研究はそのような生徒を一人でも減らす事に貢献すると思います。

僕は高校三年生の時点でこのような素晴らしい教育を受けられている下川商業高校の生徒達がうらやましいです。

最後に
 下川町にはいろんな事をしていて、いろんな個性を持つ人たちが沢山います。下川商業高校に来た10人のゲストの中には映画がスキだから下川で映画をやってみたり、パンがスキだから下川でパン屋をやったり、旅と人と関わるのがスキだから下川で観光業をやっている人がいて、みんな自分のスキを下川に役立てていました。そのような人たちの話を実際に聞くことができる授業があり、また生徒のスキを尊重させる教育は下川商業高校ならではです。下川の高校生達はより大人の世界をしることができ、それによって自分のスキの深め方を学ぶ事ができるでしょう。子供のスキを尊重していろんな事を子供にやって欲しいと願う親御さんにとって下川商業高校は日本の中でもよりよい教育をしているなと思いました。

是非これからも下川商業高校の課題研究に注目してください。

下川商業高校では他にも下川町の特産品やオリジナル商品を販売する販売実習会を行っています。下川商業高校の生徒にはどんな人がいるのか気になる方は是非足を運びください。

少しでも下川商業高校について気になった方は下川商業高校のホームページを参照ください。

下川商業高校HP
http://www.shimokawashougyou.hokkaido-c.ed.jp/

【下川町教育委員会インターンシップ生 福田雄也】


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