【国際会議の参加報告】人口3,000人の下川町に何ができるか
気候変動、SDGs、色んな社会課題が複雑に絡み合った現代、持続可能な地域づくりを目指した下川町は国連主催の国際会議に参加してきました。
先月号は、ゼロカーボン勉強会についてご紹介しました。今月は、国際会議に参加した活動報告をします。
※この記事は下川町の広報9月号「ありたい姿探検記」の記事の充実版です
国連会議に参加しました!
参加したのは、第3回パリ協定と持続可能な開発のための2030アジェンダ(SDGs)の相乗効果の強化に関する国際会議。
2015年のSDGs及びパリ協定の採択を踏まえ、UNDESA(国連経済社会局)及びUNFCCC(国連気候変動枠組条約)事務局が、世界、国、地域レベルでのパリ協定とSDGsの相乗的な実施の促進を目的として、7月20日(水)、21日(木)に、環境省主催で、国連大学(東京)にてオンラインも含めたハイブリッド形式で開催されました。
IGESの日本語サイトはこちら↓
国連のオフィシャルサイト(英語)はこちら↓
プログラム概要はこちら
パリ協定:気候変動問題に関する国際的な約束
会議の意義とは?
この会議では、
①気候変動対策とSDGsがどのようにつながり、影響し合っているのかを再認識、知見を共有する中、
②これらの目標を達成するという意識を高めた上で、
③更なる進捗を加速させることが期待されました。
気候変動の文脈に生物多様性が含まれていることが最近の大きな変化です。
下川の出番は3回 何を発表した?
国際会議では直接政策決定や議論が行われるメインイベントとテーマを絞って知見の共有をするサイドイベントがあります。
自治体の代表として下川町の出番はなんと3回ありました。
当日の様子↓
1. シーンセッティング対話(メインイベント)
なぜこの会議が必要なのか、どのような成果を期待するか、若者、研究機関、企業、団体、国連、国家、自治体(下川町)など、様々な立場の代表者が対話し、確認し合いました。
小さな町だからこそ、長期的な視点を持って様々な分断をなくし、この会議で得た繋がりを元に、持続可能な地域づくりから社会課題を解決すると発言しました。
2. 都市と農村のつながりに基づく地域圏を中核にして気候行動と持続可能な開発を統合的に向上する地域循環共生圏コンセプトの展開(サイドイベント)
世界と各国のSDGsの目標を浸透させるために課題を統合する行動の重要性について意見交換する場でした。
特に都市部と農村地域の役割と連携についての議論が行われ、下川の取り組みとして産業クラスター活動、2030年における下川町のありたい姿について紹介し、下川町にとってSDGsは大枠で社会課題を捉え、組織を超えて連携するための道具であると共有しました。
3. 地域で推進する気候変動対策とSDGsの相乗効果(サイドイベント)
SDGs未来都市、国連にSDGsレポートを提出している世界唯一の町として、気候変動対策、SDGsに取り組む下川町のような小さな自治体の役割について紹介しました。
会議の成果は?
世界は、パリ協定とSDGsを達成する軌道には乗っていません。
目標達成のために相乗効果のある行動を今以上に強化、加速させるには、政府及び社会全体の参加が必要不可欠です。
誰ひとり取り残されないために、政策立案者は弱者の声を取り入れる他、様々な立場の人がそれぞれの役割を高め、広い視点で手を取り合って取り組むことが重要だと再確認することができました。
そのため、今後は様々な立場の人との対話の場を開催することや、各計画、レポートを気候変動とSDGsの統合計画を強化する、意欲的なものにすることなどが挙げられました。
今月は国際会議の活動報告をしました。世界各国、様々な立場の人との議論ができて、とても刺激を受けました。
どんな下川町にしたいか、そのために何ができるか、今後も一緒に考えていきましょう!
開会の音楽・文化パフォーマンスは琵琶/若者の主張!
1日目は22時まで続き、様々な国の方が現地、オンラインで参加しました。
開会の音楽・文化パフォーマンスでは、友吉鶴心氏の琵琶の演奏で日本が自然と調和しながら暮らしてきた文化を伝え、日本らしい厳かな開会式になりました。
他にも若者の参加、主張が目立ちました。高校生がサイドイベントに登壇する他、若者団体のサイドイベントがあり、最終的には若者を政策決定の場提言書が提出されました。
見逃し配信
見逃したけど見たい!そんなあなたへ、動画があるので、是非見ていただけたら幸いです。
下川町が登壇したシーンセッティング対話の動画はこちら