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SHIMOKAWA HALLOWEEN 2022「THE ESCAPE」イベントレポート&メイキング【クエストラボ長期】

もくじ

イベント概要

配布したチラシ…富士〇ハイランドっぽい?


お送りしたチケットはコチラ
明るい感じでホラー…のはずだよね???ってなった方もいたのでは??


イベントへの思い
 今回のイベントは、もともと大人だけで企画していました。
というのも、昨年行った謎解きイベントが好評で今回は、他のイベントと絡めて…できればハロウィンと絡めて何か出来たらいいよね!と話していたところでした。

昨年のイベントはこちら↑

今回のイベントは会場の広さの問題上、昨年より募集人数は少なく35名定員となりましたが、66名の応募があり、倍率は2倍!
ありがたい限りです。

大人だけで…と思っていましたがせっかくだから、クエストラボ長期と絡めてみたらどうだろう?と思い付き、今回は錦町商店街主催・クエストラボ長期プログラムメンバーで、企画から運営まで作ってみることにしました!

1日目

ワクワクの様子でプログラムにやってきた子どもたち。
まずは会場の下見です。会場となる山口医院は子どもたちも行ったことがないという子も。様子を見ながらどんな仕掛けを作れるかアイデアを出します。

ご挨拶、よろしくお願いします!
意見を出してみますが、まだまだ…
本当に必要なことをよく考えてみて!

子どもたちは企画が初めてというメンバーばかり。
企画に大切な心得を伝えますが、まだまだ自分たちがやりたいだけの「内輪」な面白さを求めています。

「ちょっと待って。今回やるのは学芸会でも文化祭でもない。完全に自分たちと関係のない『ゲスト』を入れて、お金を払ってでも来たい!と思わせるようなプログラムを作ることが求められているよ。みんなの「驚かせたい!」「お化けをやりたい!」というのは、学校の行事レベルじゃないかな?それで来てくれたゲストはみんな満足で帰ってくれるかな?自分がやりたいことではなく、ゲストがどうしたら喜んでくれるのかを考えていこう!」

皆の顔つきが変わります。そんなつもりじゃなかったのになぁ~文化祭みたいに面白ければいいと思っていたという感じの子も。

「みんな、下川町でやるお化け屋敷はぬるい!子ども向けすぎる!って言ってたよね?その「ぬるい」や「こどもっぽい」ってどこから来るの?同じテーマのアトラクションがあるディズニーランドやユニバーサルスタジオはぬるくないのはどうしてだと思う?」
「アトラクションにお金がかけられるから!だって、一つのエリアに何億ってかけれるってさ」
「仕掛けもレベル違うもんねぇ~」

口々に。たしかに、それはそう。だけど…

「本当にそれだけ?それだけなら、ぬるくないお化け屋敷は遊園地ほど予算を持っていない下川町はできないことになっちゃうけど…」
「…」

考え込む様子が印象的でした。
アイデアはとりあえず出してみるも、まだまだぴんとは来ない回でした。
いくつかヒントを出して、今回はおしまいです。
キーワードは「ホスピタリティ」「ゲスト」「ペルソナ」

2日目

だんだんわかってきたことも増えました!

前回を踏まえ、話し合いを再開。
人によって少し差が出てきました。

「ホラー小説を読んでみてどこが怖かったか考えてみたよ」
「参考の映画見てきた~怖かった。」

前回よりすこーし視点は広くなったかな?
それでもまだまだ「点」の意見。
自分と相手1人くらいまでの視野しかなく、5人でプレイするとき、一人一人の視線や動きや心理にまで気を配るのは至難の業です。
でも、少しずつ少しずつ広がってきた視野。
商業用の企画がわかってきたかな?

3日目

人数が少なくスタートしましたが、色んな点のアイデアをまとめる作業を行いました。

「今回は、怪奇現象タイプのお化け屋敷じゃないから「ゾンビ」「怪奇音」などは抜いて、テーマに沿ったものだけ選んでみよう」

意外と選定が難しいです。

「これはダメだな?」「ん?でも、音にすればできるかもよ?」

だんだんわかるようになってきましたね~~!
全体像がつかめるようになってきました。

同時に台本作成が始まります。
メンバーの中に文章を書くのが好き!という子がいたのでお任せしてみました。
期日内にきちんと作り上げられて偉い!!!

この部屋、どうやって使おうかな?

4日目

出来上がった台本を見ながらすり合わせ会議を何度か行い、使用するものも整理していきます。
台本担当者の子は、一人で考えていたようで行き詰っていたところ、同級生のプログラムに参加している子がヘルプ!!
二人の力で完成させ、第二版もしっかり提出できました!

二人の台本は、一版では内容が薄すぎて、各部屋ごとの恐怖感が繋がっていない感じでしたが、第二版では、人物像を詰めてくることによって、二人自身の理解も深まった様子。
しかし今度は深すぎて、ゲストがすぐに理解することは難しくなってしまいました。
ペラペラな人物像はすぐにばれてしまうけど、深すぎるのは映画や小説でやることだよね。たった25分の間にちょうどよくバランスを取るにはどうしたらいいだろう?
第三版に続きます…道のりは長い~

ドアの高さやどこまで開くか
危ないところはないかな。
たぶんパニックになったお客さんが多いけど…安全面は大丈夫?

臨時会議!

ある程度、台本も固まったので、もう一度現場検証!
動きを確認してみます。

おかしいところはないかな?
実際にできないところはないかな?
チェックしながら進みます。

ここで大事なのはやはりお客さんの目線に立つこと。
お客さんがどんな感想を抱きながら、進むのかを考えて台本を細かく修正していきます。

台本修正のためのメモメモ
さらにアイデア交換も盛んです
何度も書き直した台本…!全部で第五版まで頑張りました!
きちんと期限を守って書き上げたのは本当にすごい!!!!!!!!!!!!

台本もかなり仕上がってきました。
次に提出してきた台本はかなりちょうどいい!!
しかし、最後の問題点は「役者さんに説明させすぎていること」

まずはモリモリに設定を細かく決め、そこから引き算していくことが大切。
かなり引き算はできましたが…最後の砦は役者さんのセリフ。
必要以上に状況説明をしすぎても不自然だし、言葉足らず過ぎても…

「なんだかちゃんと言わせないと伝わらない気がして」
「ここまで言わないと、伝わるのか怖くて」

うんうん、不安だよね。一回でゲストに理解してもらうのって至難の業。
でも、最後に必要なのは「役者さんや仲間を信じること」

役者さんはプロの方です。だから、細かな裏設定を渡しておけばきちんと解釈して、全部皆まで言わなくても漂わせる雰囲気などで役をしっかりこなしてくれます。それが「役作り」です。
小説とは違う、脚本の面白さは演じる人によって変わるそのグラデーションが面白いのです!!

役者さんは心があり解釈をしてくれる人間でプロ、だからこそ、信じる。そしてその解釈を楽しむ!ここまで一緒にやってきた仲間も背中を預けて、信じる。

極限まで必要な言葉だけを厳選し、ついに台本が完成しました。

準備日


謎解きの流れを最終確認

どこでどんな動きをするのかな?

役者さんとも初顔合わせ。

トラップも凝って作りますが…

5日目(本番)


下川商業高校の高校生がメイクの助っ人に来てくれました。
不健康そうなメイク!とっても上手!

こちらは転換班。どのタイミングでどこを転換すればうまくいくかな?
綿密な打ち合わせが続きます。

最初の方は、失敗もあったものの最終的には大団円!
響き渡る悲鳴も、とても嬉しいものでした!
ご来場の皆様、本当にありがとうございました。

片付け

時間通りにみんなが集まり、あとはバラシのみ!
名残惜しいけど、お片付けです。
何もなくなった部屋を見て、ぽつり「ちょっと寂しいね」との声も。
本当にお疲れ様でした。

演出・音楽

音楽・演出班も力が入っています…!
昨年に引き続き、プロの作曲家である平間が夫や地域のPAさんの協力のもと完璧にマッピング!どこからどんな気味の悪い音が聞こえるか…みなさんハラハラしたのではないでしょうか?

「#ESCAPE成功」をつけてこの記事にコメントしよう!

頑張った子どもたちへ、感想がある人、この記事に「#(ハッシュタグ)ESCAPE成功」「#ESCAPE失敗」をつけてコメントしてください!
またはSNSにもどしどしよろしくお願いします!
ネタバレOK!ただし、子どもたちの個人名が出る書き方はご遠慮ください。
ここにいただいたコメントは子どもたちに共有します。
子どもたちの推進力や達成感につながるあたたかいご感想、お待ちしております!

長いプログラムを終えて

(子どもたちの感想)

自分で考えたネズミの仕掛けが不発なことが多く改良が必要だと思った。

やっていくうちに人が油断するタイミングがわかり、脅かしの成功率が上がって面白かった。

自分は外のスタッフだったが悲鳴はばっちり聞こえて、外からでもとても面白かった。

など(アンケート集計後、また追記します)

(大人の感想)

ホラー難しかったけど、みんなが楽しめたようでよかった。貴重な体験だった。

スタッフの皆さんのお力添えもあり役を演じられました。楽しかったです。

逃げる人の反応が面白く、やりがいがあった。またやってみたい。

自分たちが必死で作った罠が結構不発で、物理を学びなおしリベンジしたい

山口医院で行われたどのイベントよりも過去一の悲鳴が聞こえてよかった。

など(アンケート集計後、また追記します)

運営より

昨年の「謎解館の暗号」よりもかなりハイカロリーな今回の企画。参加できる日できない日、各それぞれあった中、時間を見つけ自分なりにできる範囲で参加してくれたかなと思います。かなり中心になって引っ張ってくれたメンバーは始まった時と終わりでかなり俯瞰する力が身についたように思います。最初は「ただ楽しい、自分たちが主体の」イメージだったものが広がって、「誰かのために」を考える。
くらいついてきてくれたメンバーすべてに感謝します。
また、会場として提供いただいた旧山口医院の山口先生ご夫妻、様々な小道具の貸し出しやアポ取り・イベント監督を行ってくださった白木さんと錦町商店街様、実務にじっくり関わり私と同じくかなりのハイカロリーを乗り越えてくださり伴走してくださったフジさん。
役者を引き受けてくださった、あすかさん・ななさん・塚本さん、皆さんの力なくしては実現不可能だったことを、子どもたちの成長のため、そして下川町のイベントを盛り上げてくれるため、一肌も二肌も脱いでくださりありがとうございました。
大変だ!!という面の方が多かったと思いますが、楽しんでいただけたら嬉しいです。いつかまた、今度は参加者を多く絞らない形でお化け屋敷を開催できると嬉しいです!クエストラボ長期のメンバーのみんな、お疲れさまでした。みんなに感謝して、この体験を大切にいろんな世界で活かしてください!


ゲストの感想などアンケートは随時集計中!のちに追記します!

クエストラボの長期プログラム

クエストラボでは、月一回程度のプログラムに加え、三か月~半年かけて一つの成果物を作るクエストラボ長期プログラムを実施しています。
今回のハロウィンイベント制作プログラム「SPOOKY NIGHT!」はその記念すべき第一弾!子どもたちの生の声「ぬるくて子ども向けすぎるハロウィンがつまらない!せっかくだから本気で怖いお化け屋敷をやってみたい!」、じゃあ一緒に作ってみよう!と企画しました。
出来栄えや手ごたえはいかに!?
子どもたちにとって、プログラムの企画から当日運営にまで関わることはとても貴重です。お互いに意見を言い合い、時には大人と折衝しながら何かを作り上げた経験はこの先大きな財産になることでしょう。
次回の長期プログラム募集は、9月!またまた三か月かけて行います!
次回は「Let's DTM!君もボカロPデビュー!」です。
三か月かけて、カラオケの作成・メロディーを作る・歌詞を書いて・ボーカロイドに歌わせる、までをやっちゃいます!
興味のある人は是非、申し込みを心待ちにしていてくださいね!(申し込みは終了しています)

シリーズ「クエストラボ長期プログラム」