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しもかわでなぜゼロカーボン宣言?~ゼロカーボンのいろは

ゼロカーボン、ネットゼロまでの歴史と、下川町の挑戦をお届けします!

こんにちは、下川町の佐藤と清水です。今年2月に設置されたゼロカーボン推進戦略室では、2050年までに二酸化炭素排出量ゼロを目指し、ゼロカーボン推進に向けた取り組みを進めています。

そこで、7月から連載する「しもかわゼロカーボン通信」では、ゼロカーボンに関する用語や身近で実践できる取り組みを紹介していきます!

今回は、しもかわゼロカーボン通信とのコラボ企画で、なぜゼロカーボンなのか?についてご紹介します。

※この記事は下川町の広報7月号「ありたい姿探検記」「しもかわゼロカーボン通信の記事の充実版です

「脱炭素社会」「ゼロカーボン」とは?

脱炭素社会とは、地球温暖化の原因となる1.温室効果ガス2.実質的な排出量ゼロを実現する社会のことをいいます。

  1. 温室効果ガス
    大気中に含まれる二酸化炭素(CO2)やメタン(CH4)などのガスの総称。太陽から放出される熱を地球に閉じ込めて、地球を暖める働きがあり、増えすぎると地球温暖化に繋がる。

  2. 実質的な排出量ゼロ
    温室効果ガスの排出量を抑えるとともに、植林や森林の管理などによる吸収量を差し引いて、温室効果ガスの合計を実質的にゼロにすること

この温室効果ガスの実質的な排出量ゼロを達成する考え方をゼロカーボンと呼んでいるのです。

世界が認めた”かけがえのない地球”

環境問題についての最初の世界的な政府間の会合は、1972年にスウェーデンのストックホルムで開催された「国連人間環境会議」です。

テーマは”Only One Earth(かけがえのない地球)”で、環境と貧困の関連性を初めて指摘し、人間への影響も示した重要な会議です。

これを踏まえ、6月5日は、世界環境デーとして制定され、今年は初回の会議から丁度50年の節目のストックホルム+50として、同じ場所で初代会議の開催が記念されました。

↑ストックホルム+50の公式HP

↑公益財団法人地球環境戦略研究機関(IGES)が日本語で分かりやすく説明

今年のテーマ、提言は以下の通りで、SDGs達成のために大胆な環境活動の更なる推進が謳われました。

ストックホルム+50

テーマ
すべての人の繁栄のための健全な地球
 ~私たちの責任、私たちの機会

提言

  1. 人間の福祉を中心に置く

  2. クリーンで持続可能な環境の権利の行使

  3. 経済システムの大幅な変化

  4. 国の行動の強化

  5. 公的・民間資金

  6. 食料・エネルギー・水・建築・製造・輸送セクターの全体的な変革

  7. 協力関係の強化のために信頼を再構築

  8. 多国間システムの強化

  9. 世代間の責任

  10. ストックホルム+50の実現

「ゼロカーボン」のはじまり

では、「ゼロカーボン」という考え方はいつからできたのでしょうか?

気候変動に対する動きは1990年代から本格的に始まりました。温暖化に対する国際的な取組のための国際条約である京都議定書では、先進国が温室効果ガス削減をする数値目標と数値期間が合意されました。

日本政府は2008年~2012年の間に、温室効果ガスを1990年と比べて6%削減を約束し、達成しましたが、その次の約束は参加しませんでした。

皆が取り組まなければ意味はないですが、逆に誰も取り組まなければさらに温暖化は加速します。日本のこの決定は、再生可能エネルギーの技術開発を遅らせたとも言えます。

ゼロカーボンの考え方は2015年に採択されたパリ協定にて、

産業革命以前と比較して平均気温の上昇を2℃以内を目標とし、1.5℃以内に抑える努力を続ける

パリ協定

と示され、2℃目標や、「2050年ネットゼロ(ゼロカーボン)」が世界共通の目標として認知されるようになりました。

なぜ今「ゼロカーボン?」

7年も前の言葉がなぜ、今更騒がれるようになったのでしょう?

昨年、地球温暖化の科学的根拠をまとめた報告書「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)第 6 次評価報告書」で初めて人間が地球の寄稿を温暖化させてきたことを断言しました。

人間の影響が大気、海洋及び陸域を温暖化させてきたことには疑う余地がない。

IPCC

これにより、地球温暖化を認めざるを得なくなり、一刻も早い対策が求められるようになりました。

人類は今も自分で自分の首を絞めています。

7年経ってようやく取り組み始めた気候変動対策。自分たち、未来世代が地球で暮らすために即行動に移すという世界の意思表示が、ゼロカーボンなのです。

しもかわで「ゼロカーボン」宣言?

しもかわでは、豊富な森林を活用しながら、持続可能なまちづくりを推進してきています。持続可能なまちづくりのためには、再生可能エネルギーや、地産地消も入りますよね。

その取り組みのひとつとして、役場や小学校、病院などに、計10基の木質バイオマスボイラから暖房・給湯用の熱を供給しており、化石燃料に頼らない方法をいち早くつくって冬を乗り越えてきました。

令和4年3月には、「ゼロカーボンシティしもかわ」宣言を行い、2050年までに二酸化炭素排出量を実質ゼロにすることを掲げました。

今後は、この「ゼロカーボンシティしもかわ」を目指すための、具体的な計画を策定する予定です。

身近なところから、始めようゼロカーボン

さて、ここまでは世界の動きや町の取組みなど、大きな視点で紹介してきましたが、ゼロカーボンを実現するには、実は身近な取り組みも大切です。

では、身近な取り組みにはどのようなものがあるのでしょうか?
一例を紹介します。

毎日の車移動を徒歩に

みなさん、通勤や町内の買い物は何を利用していますか?佐藤は近い距離でもついつい車を使いがちです…。 

実は、車の利用は多くの二酸化炭素を排出しています。1日10分車を控えるだけで、年間約580kg※の二酸化炭素を削減できます。

天気の良い日など、ちょっとした移動を徒歩や自転車に変えてみませんか?
※国土交通省の資料より

身近に取り組めるゼロカーボンを紹介していきます!

 広報しもかわ7月号より連載を開始した、「しもかわゼロカーボン通信」では、今回紹介したような、ゼロカーボンに繋がる身近な取り組みを掲載する「今日から実践!ゼロカーボン」のコーナーを設けています。
 すぐに実践できる取り組みを紹介していきますので、ぜひチャレンジしてみてください!

しもりんエコポイント始まります!

 もう一つ、ゼロカーボンに繋がる取り組みとして、「しもりんエコポイント」がスタートします。
 しもりんエコポイントとは、町民が行う環境に配慮した行動に対して進呈するポイントです。町内の「しもりんポイントカード」が使えるお店などで、通常のしもりんポイントとして使うことができます。

↑2021年のしもりんエコポイント

お得なポイントで家計にやさしく、ゼロカーボンにも繋がりますので、ぜひご参加をお待ちしています。

  • 実施期間 令和4年7月1日(金)~9月30日(金)

  • 受付時間 月~金曜日 9:00~16:00 (年末年始を除く)
          土日祝日  9:00~15:00

  • 受付場所 下川事業協同組合(錦町107番地) 

ポイントがもらえるメニューの一例

  • 月6万歩以上歩くとポイントがもらえる、「歩こうしもかわ」への参加(200ポイント~1,000ポイント)

  • 省エネ型家電への買い替え(1,000ポイント/1回限り)


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