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若者は未来世代・次世代ではなく現役世代~誰ひとり取り残されない下川町の挑戦~

1年振り返った結果、若者(ユース)がアツイ!誰ひとり取り残されないまちづくりへ。

こんにちは、下川町の清水です。いよいよ今年も最後の月、師走に入りました。

大忙しだと思いますが、今年の終わりを迎える今だからこそ、この1年を振り返り、私たちの「ありたい姿」を考えていきましょう。

※この記事は下川町の広報12月号「ありたい姿探検記」の充実版です

「ありたい姿探検記」とは?

「広報しもかわ」で毎月連載している「ありたい姿探検記」

下川町大好き+SDGsの研究をしてきた清水が、町民の皆さんと一緒にまちのありたい姿を探るという目的で去年の6月に始めました。

そこからnoteに「ありたい姿探検記」の充実版を掲載し始めてから約1年が経ちました。

毎月どのような内容を一緒に考えてきたのか、みてみましょう。

多かったテーマはまちづくり、気候変動

今年の「ありたい姿探検記」で多かった内容はSDGs目標11「住み続けられるまちづくりを」と、目標13「気候変動に具体的な対策を」でした。

SDGs目標11「住み続けられるまちづくりを」

まちづくりについては、今年が下川町の計画を立てる節目の年です。その上、まちづくりを一緒に考えていくために始めた連載なため、一番多いテーマであることは当たり前かもしれません。

SDGs目標13「気候変動に具体的な対策を」

また、気候変動については、世界が注目し、喫緊の課題として取り上げていたため、テーマになることが多かったのではないかと今年を振り返っています。

そんな中、11月にはCOP27という国連の気候変動対策の会議がエジプトのシャルム・エル・シェイクで行われ、100か国以上の首脳が出席して気候変動の交渉がされました。

日本は残念ながら3年連続で気候変動対策に後ろ向きな国に贈られる「化石賞」に選ばれてしまいました。

理由としては、化石燃料の関連事業に巨額の公共投資をしたこと、そして岸田首相がCOP27を欠席したことが挙げられていますが、このこともここ数年で大きく報道されるようになりました。

若者(ユース)の活躍

下川町でも最近、変化を感じています。それは、SDGsやまちづくりへの関心の高まりです。

もともと環境意識が高い町だと感じていますが、特に今年は学生が「SDGs」やまちづくりに関心を持ち、歩み寄ってもらえる機会が増えました。

例えば、中学2年生の職場体験、下商3年生の課題研究に携わりましたが、それぞれアツい想いを持って一緒に取り組んでいる素敵な若者たちです。

まちづくりの実態を知りたい!中学2年生職場体験

新しもかわSDGsマップを描く下川中学校2年生

中学校2年生の職場体験は下川スタイル。生徒の人数が少なく、先生の強い想いや地域の協力があるからこそ成り立つ「1人で行きたいところに飛び込む」形式です。

役場に来た生徒は2人。1人は防災に興味があり、清水と共に行動した1人はまちづくりやSDGsについて知りたい男の子でした。

地域に愛されているこの子は、日常の変化が関心のきっかけでした。

ここ数年で家が増えたり、イベントが増えるなど、町が以前より活気がある気がする。実家が農家ということもあり、トマトジュースなどの特産品についてなど、下川町のSDGsを使ったまちづくり全般に興味がある。

中学2年生より

午前中は下川町のまちづくりの概要、下川町ツアーから始まり、最後には3年前に作成した下川SDGsマップの更新という大役を担いました。

午前中の下川ツアーで得た情報も早速活用し、下川生まれ、下川育ちの中学生ならではの視点がたくさん入った改訂版が出来上がりました。


SDGs達成のために動いてほしい!高校3年生課題研究

高校3年生の生徒1人1人がテーマを決め、地域の協力を得ながら探求活動をする課題研究の中で、1人がSDGsの普及啓発をし、ただ知るのではなく、考え、行動に移してほしいというテーマで研究しています。

下川町は早い段階でSDGsに取り組んでおり、私は小学校から授業でSDGsを学んできました。今まで教えてもらったことを活かし、今度は自分がイラストを通してSDGsの普及啓発をし、ただ知るだけではなく、一緒に考え、実践に移すというメッセージを伝えたい。

高校3年生より

彼女は未来を考えるきっかけをつくるイラストを描き進めており、広報紙でも早速使わせてもらいました。

彼女がつくった「アースくん」が今後どのようなメッセージを人に伝えるのか、とても楽しみです。

下川商業高校3年生課題研究(©M.Tさん)

紹介したのはほんの一握りで、このように、若者たちはあらゆる視点で下川町の未来を創っています。

若者は未来世代・次世代ではなく現役世代

近年、未来のことを考える上で若者の意見が取り込まれていないことが世界的な課題となっています。

COP27の会場では若者のイベントスペースが初めて設置されました。

また、下川町が7月に参加した国際会議の対談で一緒に登壇した鹿児島大学3年生の中村さんをはじめとする若者たちは、ドキュメンタリー作品をつくり、社会に影響を与えています。

↑この記事はとてもおすすめなので是非とも読んでいただきたい!とても心に刺さり、このもどかしさをしっかりと言語化されている素敵記事です。

このように、若者は現役世代として課題解決に興味があり、取り組んでいるにも関わらず、大人たちが仲間外れな仕組みを作ってしまっています。

私たちは老若男女、同じ時に、同じ場所で生きています。

「ありたい姿」の実現のためには、まずは下川町から若者を一個人として真剣に接し、誰ひとり取り残されない下川町を実現させたいです。     

ノーベル平和賞を受賞した元アメリカ副大統領のアル・ゴア氏は、COP27の首脳級会合で以下のように強く呼びかけました。

我々は日々162万トンもの人為的な温室効果ガスを排出し続け、それがどんどん大気中で蓄積されていく。
蓄積された熱は、6万発もの広島級の原爆を毎日落とし、爆発した時と同等の量であり、地球の温度は上がっていく一方だ。
議論はしているが、行動していないため、我々の信頼性が落ちている。

アル・ゴア 清水訳

ファッション業界は、全産業の中で第2位の汚染産業であるとの報告がるように(国連貿易開発会議:UNCTAD)、気候変動とは切っても切り離せないため、この記事はとても意味のあるメッセージでもあります。

自然豊かな下川町に住み続けるためにも、現役世代全員で結束し、よりよい下川町を目指す仕組みが必要です。

年末は、誰の声が足りないか、現状維持だと誰が困るかを考えながら、
私たちの「ありたい姿」に想いを馳せてください。

おまけ

COP27の公式HPはこちら

COP27の結果はこちら

Vogue Japan(!?)が昨年のCOP26の様子をまとめていました。去年の話と比べていくとどれほど気候変動対策の道のりが長いかがよくわかります。


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